Cコンパイラ
プログラミング言語として、BASIC言語やアセンブリ言語だけでなくC言語が使用できるようになると、プログラミングの楽しみの場が大幅に広がる人も多いのではないでしょうか。BASICと比べると、体系的なプログラミングができることも魅力です。
SDCC
マルチターゲットですが、Z80も対象にしたSDCCというCコンパイラがオープンソースで整備されています。
SDCCは以下のページに、ドキュメントやソースファイル、実行ファイル等が公開されています。
- http://sdcc.sourceforge.net/
- https://sourceforge.net/p/sdcc/code/HEAD/tree/trunk/sdcc/
- https://sourceforge.net/projects/sdcc/files/
SDCCは現在も活発に改良が続けられている「生きている」Cコンパイラです。そのため、ある意味残念なことに1970-1980年代のK&R文法や機能に準じた古いC言語ではなく、C99やC11に準じたCコンパイラとなっています。
この点では、SDCCを使ってプログラムを書くことは、マイクロコンピュータの「創世期」のPCコンピューティングを楽しむのではなく、「創世期」のコンピュータを使ってはいるものの、その上で、発展を遂げた現代のPCコンピューティングを楽しむことになっているようです。
SDCCは、PICなどにも対応しているため、その開発で利用されている方の報告をWEB上で散見します。しかしながら、Z80-CORE のような構成のいわゆるシングルボードコンピュータ上での利用は、少なくとも日本ではほとんど見かけない状況です。
多分皆さん、SDCCの利用を敬遠されているのでしょうが、以下のような理由で手が出せていないのではないでしょうか。
- WEB上で少なくとも日本語の活用例がほとんどないので利用の仕方がわからない。
- 自分の独自コンピュータにどのように対応させたらよいのかわからない。
- いっそのことCP/M上のコンパイラ等を使用する。
ところが、SDCCは使い方がわかると結構簡単です。SDCCの利用法がわかれば、C言語でZ80のプログラムを開発する人たちのの輪が大きく広がるのではないかと期待しています。